健やかな成長には、食事での“五感の刺激”も大切です。
五感刺激する
育児アドバイス

五感を育む、
簡単おうち遊び

赤ちゃんの五感を刺激するために、特別な習い事などは必要ありません。
ママやパパが日々のコミュニケーションや遊びの中で、赤ちゃんの成長に合わせて意識して接してあげればよいのです。
大事なのはママやパパが楽しんで、笑顔で接すること。
簡単ですぐできる方法を月齢別にご紹介します。

目を離さず、お子さまのそばについて
安全面に注意して遊びましょう。

新聞ぐしゃぐしゃ

物をつかんでみたくなる時期です。
適当な大きさに切った新聞紙を、
大人が「ぐしゃぐしゃ!」と言いながら、
楽しそうに丸めて見せてあげます。
すると、赤ちゃんもまねしたくなって、
一緒にぐしゃぐしゃ!破ってもちぎってもOKです。

  • 視覚新聞紙の形が変わっていくことがわかる
  • 触覚紙の触り心地、つかんだり、
    ぐしゃぐしゃにする感覚を覚える
  • 聴覚紙を握ったときの音がわかり、
    大人の楽しそうな声で遊びたくなる

新聞玉ポーン

上の「新聞ぐしゃぐしゃ」で丸めてボール状にしたものを、
「ポーン」と言いながら赤ちゃんの方に投げます。
まだ受けることはできないので、赤ちゃんの体に軽く当てるように。
それを一緒にまねさせてみます。
普通のボールより柔らかくつかみやすいので安全です。

  • 視覚新聞玉が大人の手から自分の方に
    飛んでくることを目で追える
  • 触覚新聞玉が体に当たった感触がわかる
  • 聴覚ぐしゃぐしゃしたときと、ボールが自分に当たったり、
    床に落ちたときの音の違いがわかる
親子のリサイタル

赤ちゃんは生まれる前から聞いているママの声や歌が大好き。
6か月頃から音や音階に敏感になってきます。
ママが楽しそうに、
大きな口を開けて、はっきりした発音で歌を歌ってあげるだけで、
脳のシナプスの結びつきが活発に。
ポイントは、マイクのようなものを持って歌うこと。
赤ちゃんがまねしたくなります。

  • 視覚ママが大きな口を開けて歌うことで、
    言葉を発するときの口の動きを覚える
  • 触覚マイクのようなものをつかんで持つことができる
  • 聴覚歌を聴かせることで、
    音の高低やメロディーの感覚がわかるようになる

はいはい追いかけっこ

はいはいは足腰の強化と歩くための脳の発達に大事な
ステップなのでたくさんさせたいものです。
はいはいができるようになったら、
大人も一緒にはいはいして追いかけっこしてみましょう。
「待てー」と言いながらはいはいで追いかけると、
楽しくて喜びながら逃げていきます。
しばらくしたら
「つかまえた!」とやさしく抱きしめてあげましょう。

  • 視覚後ろから来る大人をふり返って見たり、
    物にぶつからないような通り道を見つけるようになる
  • 触覚床に手足を付けて移動することで、フローリングや
    畳、カーペットなどの素材の感触を覚える
  • 聴覚楽しそうな声かけで、
    遊びのスタートの言葉を聞き分けられるようになる
洗濯物どうぞ

物をつまめるようになり、右手から左手などに移動させることが
できる時期。
洗濯物をたたむときにお手伝い感覚で、靴下など
つまめる大きさのもので遊んでみましょう。
「○○ちゃんの靴下どこかな?」と探し遊びしたり、大人から
「はい、どうぞ」と渡してあげて、次に「ちょうだい」と、
赤ちゃんから大人に渡せるように語りかけてみてください。
上手にまねできて渡せたら「ありがとう!」を忘れずに。

  • 視覚洗濯物からつまめるものを見つけて選べる
  • 触覚布などをつまむ感触と感覚を覚える
  • 聴覚声かけで、「どうぞ」や「ちょうだい」の
    意味を覚える

早口言葉できるかな?

まだ話せなくても、言葉を覚えていく時期。
意味のない言葉でも大人の口の動きをじっと見ることで、発声の仕方を
覚えていきます。向き合って目と目を合わせてから、「赤パジャマ、
青パジャマ、黄パジャマ!」など、早口言葉を大きな口を開けて
聞かせてあげましょう。
「マ」「パ」「バ」など、唇を閉じてから
発音する音がまねしやすい音です。
話している大人の唇に子どもの手を当てさせるとさらに良いですよ。

  • 視覚口の動きを見ることで、
    発音の仕方をまねする
  • 触覚大人の唇に手を当てることで、
    破裂音の息の出し方を体感できる
  • 聴覚大人が発する面白い言葉を聞いて、
    まねして発声したくなる

お掃除できるもん

1歳を過ぎると大人のまねを何でもしたがります。
そこを逆手にとって、日常の家事で安全なお掃除を
一緒にしてみましょう。フロアーシートなどを触りたがったら
「お手伝いしてくれるの?」と声をかけると、喜んで大人のまねを
して雑巾がけをしてくれます。手伝ってくれたら
「ありがとう!」と笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう。

  • 視覚大人のやっていることを日々じっと見て、
    道具の使い方などを覚える
  • 触覚自分で拭いた床などが、拭くことで汚れが
    取れるなど変化することがわかる
  • 聴覚楽しそうに声をかけることで、
    お手伝いすると喜ばれるとわかるようになる

誰が一番高い?

1歳になると歩き始める子もいたり、体がしっかりしてきます。
そうなったら、大人に肩車してもらったり、「高い高い」をしても大丈夫。
あんよもうれしいですが、いつも低い位置で物を見ているので、
高い場所から見下ろせる喜びが味わえます。

  • 視覚いつもと違う高い視点から周りを見て
    視野が広がる
  • 触覚ママやパパなどの大人と密着して触れあうことで、
    安心感を覚える
  • 聴覚ママやパパなどの大人の声が下から聞こえたり、
    高いところで聞こえる周りの音から、
    いつもと聞こえ方が変わることを感じる
自然は五感の宝庫!

自然の中には、五感を刺激してくれるものが
たくさんあります。
季節ごとの草花の彩りや香り、草や土の手触り、
鳥や虫の鳴き声や、川の流れる音など、
子どもが興味を示すもので溢れています。
1歳を過ぎると免疫力がついてくるので、
積極的に公園などに出かけてみましょう。

  • 嗅覚草花や土の香りなど、自然物が発する匂いを覚える
  • 視覚青空や草木など、様々な色、形を見て覚えていく
  • 触覚草や土などに触れながら、見て触ったものが
    どんな匂いがするかなど、
    複合的に物の感覚を覚える
  • 聴覚鳥や虫の鳴き声が聞こえたら「これが鳥の声だよ」と
    語りかけることで、
    言語能力の発達を促す
監修:成田 奈緒子先生

小児科医。発達脳科学者。
文教大学教育学部特別支援教育専修教授。
文部科学省「リズム遊びで早起き元気脳」実行委員長。
子育てを応援する専門家による「子育て科学アクシス」を主宰。

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